初めに
先日のブログで、少し言及したドハマリした映画ですが、その映画が「レディ・プレイヤー1」です。
8月22日、DVDが発売になります。絶対買います!!
映画のお話
この映画、一度映画館で見た後、単行本を購入(上・下)しました。で、原作読み終えた上で、もう一度映画館に!
同じ作品を映画館で2回見たのは、この映画が初めてでした。
2回とも比較的空いており、1列に2人程度しか座っていなかったため、お気に入りのシーンでは、ガッツポーズとったりしながら盛り上がって見てきました。もちろん、声を出さずにガッツポーズです。
序盤の自動車レースの後、ヒロインがふざけて主人公の事を「マクフライ」って呼ぶシーンとか、格ゲーの必殺技出てきたところとか。
あと、むかーし見たホラー映画のシーンとか。そうだ、あの映画は内容ほとんど覚えていないので、AmazonPrimeで見なくては!!
ガンダムで出撃したシーンもよかった。かみさんは「アムロいきまーす!!」じゃなかったところは納得いかなかったようだが。。。
でも、あれだけ緊迫した状態で出撃を引っ張ったシーンだから、私は重みを持たせたセリフ「俺は、ガンダムで行く」で良かったと思っています。
ちなみに上の動画、10秒ごろに登場するガンダムに変身するアバターは三船敏郎さんがモデルだそうです。
しかし、この映画、至る所で懐かしい日本サブカルが登場します。
他にも、マッハGoGoGoからマッハ号(下の動画、43秒 画面左)やストリートファイターのリュウ(同じく43秒 マッハ号の隣を歩く)、シャープのラジカセ(2分2秒)、春麗(2分5秒)などなど、宣伝動画の中にも愛がいっぱいです。
原作のお話
さらに、原作でもいろいろ出ているんです。
原作では、主人公の「トップ5」チーム 対 巨大企業「シクサーズ」チームのロボット戦争が起きます。
そのシーンでは日本の巨大ロボットが大活躍です。
まず、ヒロイン「アルテミス」が乗ったのは、『ミネルバX』。マジンガーZに登場した女性型のロボットです。
主人公の親友「エイチ」は、『ガンダム RX-78』。これは映画版にも登場していましたね。映画ではダイトウが変身していましたけどね。
日本人少年「ショウトウ」は、『ライディーン』でした。
ライディーンです! ライディーン!!!
残念なことに、「フェードイン」はしませんでしたが。。。(しかし、この動画のフェードイン前の主人公のあのポーズは何なんだ?)
そして、そして。。。
主人公は『レオパルドン』です!
このレオパルドンは、日本のリメイク版スパイダーマン(ビルの~♪ 谷間の暗闇に~♪ スパイダーマン!!)に出てきた巨大ロボットで、原作の中でもきっちり「チェンジ、マーベラー」の声に反応し、宇宙船に変形します。
日本でリメイクされたスパイダーマンの巨大ロボットを登場させるって、アメリカ人の原作者、ちょっといっちゃってますよね!
更に、敵が乗るロボットもなかなかです。
敵のボス「ソレント」は、映画と同じく『メカゴジラ』に搭乗。
ザコのロボットもディープなものが登場し、楽しませてくれます。
最初に『ボルトロン』というロボット。聞いたことない名前ですが、これ日本のアニメ『百獣王ゴライオン』と『機甲艦隊ダイラガーXV』を統合・再編集されアメリカで放送されたアニメに出てくるものだそうです。
『ダイライガー』は知りませんでしたが、『ゴライオン』見てました。変形・合体する超合金ロボ、欲しかったなぁ。
原作では、このボルトロンは残念ながら合体する間もなく瞬殺されましたが。。。
あと、『ロボテック』や『エバンゲリオン』関連ロボットも出てきます。
日本サブカル愛、メガ盛りです。
という事で、中年男性の少年魂を鷲掴みにされ、数十年ぶりにドハマリしたこの作品に関して、データをいじくってみたいと思います。
Youtube動画
エイジング分析
今回使うデータは、Youtubeの視聴回数データです。
いろいろデータがたまっているし、切り口もいろいろありそうなので、複数回ブログを書くことになると思います。
まずは、動画素材の公開日を起点として、公開日数と累積視聴回数の関係をグラフ化。
公開直後から視聴回数が増えていく様子がわかります。しかし、ある時期を超えると再生回数の伸びが鈍化していることも読み取れます。
やはり、動画の再生回数は素材の鮮度と関連があるのだと思います。
今回はあまり詳しく触れませんが、そのうち素材の鮮度と再生回数の関係性をもっと掘り下げて分析してみてみたいと思います。
パレート図
続いて別の切り口から、再生回数を見てみます。
下は、公開後一定期間経った時点の視聴回数を素材別に並べた、パレート図です。
パレート図は生産管理のQC7つ道具として有名ですが、実は経済学者のヴィルフレド・パレートという方に関係があります。
この方のパレート最適とか経済学の基礎で習いました。なんか、最適値をプロットして曲線をエクセルで描いた記憶がありますが、詳細忘れました。
また、パレートの法則なども有名ですね。これ、マネジメント論の「2:8」とか「2:6:2」に繋がってきます。
とても身近な経済学者です。
また、パレート図は、重要度のクラス分けをするABC分析などに活用できます。次回以降で上記の素材分析で使って行きたいと思います。
これらのグラフの中で、構成比30%近くの視聴回数をたたき出している、ダントツに見られている素材(赤)があります。
それが【映画『レディ・プレイヤー1』日本限定スペシャル映像【HD】2018年4月20日(金)公開】という動画です。
今日、現在で200万回近く視聴されている、3分29秒の長尺版TV-CMのような紹介動画です。序盤のレースシーンがかなり長めに収められております。
この動画にはデロリアンやアキラのバイクも出ています。このデロリアンのデジタルカウンタ、設定が「Back To The Future」と同じ日付になっています。こういうところが、興奮ポイントです。
また、キングコングやティラノサウルスも出演。バットモービル、特攻野郎Aチームのバンもちらっと映っていますね。
動画素材分析
今回はこの動画に焦点を当て、掘り下げてみたいと思います。
こちらは、その動画閲覧回数を日別時系列グラフ化したものです。
映画公開が4月20日ですが、その約一週間前から動画が公開されています。
グラフは12日から始まっています。しかし、データは夜中に取得していますので、実際は11日にこの動画が公開されたということになります。
12日、13日、17日と多く視聴されている日があります。特に13日(実質12日の視聴回数)は90万回を超えるほどです。
恐らく、有料広告として配信された為と思われます。
ちなみに、Youtubeは広告メディアであり、素材バンクであり、視聴ログでもありと、大変興味深いサービスだと思います。
多くの企業が広告配信サービスとして使ったり、自社サイトで配信する動画素材の置き場として使っていたりしています。
再生回数も表示されるため、データ蓄積しておけば競合の広告出稿分析などにも利用できます。
今後、いろいろ弄り倒したいと思います。
非広告時の視聴回数シミュレーション
さて、大量視聴されたこの日のデータ(下記赤枠部分)を除外し、近似曲線(2次多項式近似)を描いてみることにします。
これにより、「広告出稿しなかった時」の視聴回数をシミュレーションしてみたいと思います。
このモデルが、どの程度実際の視聴回数に適合しているでしょうか?
時系列棒グラフと重ね合わせてみます。
う~~~ん。よくわかりません。
もう少し、拡大してみましょう。
まずは近似線のみ拡大して見てみるとこのようになります。
4月25日ごろ以降の傾向はあてはまりがよさそうですが、それ以前はなんとも判断ができませんね。
ただ、傾向には一定の規則があり、モデル化できそうにも思えます。
これと棒グラフを重ねてみます。
このようになりました。
4月15日や18日の回数から推測すると、4月23日以前の曲線はオレンジのようになったほうがあてはまりは良さそうにも見えます。
そもそも「動画公開直後が視聴回数が最も多い」というモデルは、感覚的に納得できません。
やはり公開直後は閲覧数が伸びず、その後徐々に増加、ある時点をピークとしてその後減少傾向となり、ロングテールのグラフを描くというのが、しっくりきます。
前半は、オレンジの曲線、後半が青線のイメージです。
まとめ
このようにYotubeの再生回数のモデル化は、とても面白いテーマだと思います。
Youtubeで配信される動画が、有料広告なのか、無料配信なのか。その違いによってどの程度視聴回数に違いがあるのか。
有料の広告で視聴回数を稼いだ後、無料となったその動画の視聴回数はどのように推移するのか、残存効果はあるのか? どの程度の間隔で広告配信すれば、最も効率よくトータルの再生回数を稼げるのかなど、それらをモデル化できれば自社の効率的な広告活動に活用することができます。
広くデータを蓄積すれば、競合の企業がどの程度その広告にコストをかけているのか、どのような戦略で広告出稿しているのかを分析することもできます。
レディ・プレーヤー1のデータも、有料広告配信期間/無料配信期間(と思われる)のデータがあります。
どのくらい視聴者が再生しているか次回以降、複数の動画を使ってもう少し詳しく調べていきたいと思います。
いつか、モデル化できるといいなぁ。。。
最後に
というわけで、今回はレディ・プレイヤー1の(私がデータをストックしている範囲内で)一番視聴されているYoutube動画素材から、視聴回数のシミュレーションをする、その第一歩目を踏み出す回でした。
まだまだ勉強不足で、近似線の当てはまり検証すらしていないレポートですが、今後もっと勉強して統計的に正しい視点でデータを掘り下げられるように頑張りたいと思います。
少しでも、楽しくデータハンドリングを皆さんと体験できればと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
ではでは、本日はこれにて。
お付き合いいただき、誠に、ま〜ことにありがとうございました。
それではまた ノシ~~~