『レディ・プレイヤー1』vs『ジュラシック・ワールド/炎の王国』 Youtubeデータ視聴回数比較

はじめに

24時間テレビ終わりました。
みやぞんさん。初のトライアスロン完走です。素晴らしい偉業を成し遂げられました。
しかし、今年これだけの企画をしてしまうと来年はどうするのか、今から心配にもなりますが・・・

遠い昔の物語・・・

さて、24時間テレビと言えば今は無くなってしまいましたが、昔は子供向けのアニメの枠がありましたよね。

 

改めて、WiKiで調べてみると、初回の1978年から第13回の1990年にかけ、日曜朝10時から2時間枠で放送されていたようです。
子供のころはあの時間だけ楽しみにして、24時間テレビが始まるのを待っていました。
13回放送された中で、一番記憶に残っているのが「大自然の魔獣バギ」、その次が「悪魔島のプリンス三つ目がとおる」です。
今見てみると、1984年と1985年に放送されたんですね。

ただ、「三つ目が通る」は24時間テレビ版のストーリーは思い出せないんです。それに、テレビ東京でも放送されていたのでそっちの記憶が残っているのかもしれません。
一方で、「バギ」は24時間テレビオリジナルの作品で、ストーリーもかなり覚えています。
ある研究室で作られていた、人と動物のキメラがテーマ。1984年当時から遺伝子組み換えをテーマにするって、先見の明がありますよね。
そして、研究室で事故があり、実験動物たちが逃げ出してしまう。
ほぼ全ての動物は見つけ出され、処分されたのですが、唯一逃げ延びたライオンと人の遺伝子を持つキメラ「バギ」と彼女を拾った少年との物語です。
もやっとした結末で、科学技術の進歩、人間エゴが生み出す問題を提起する作品でした。

お茶太郎
でもあれだよな。この手のやつら、絶対失敗して逃げられるよな。
恐竜の映画だって、毎回同じ失敗繰り返して逃げられてるしな。
ニガウリくん
同じ失敗繰り返すところが、お茶太郎さんみたいですね。
お茶太郎
まあ、俺なら逃げられてもすぐに素手で捕まえてやるけどな。
ニガウリくん
ま~~た、大口叩いてやがるな、このおやじ。

データ分析

それではブログ本題に移りましょう。

Youtube

今回は、2つの映画『レディ・プレイヤー1(以下、レディプレ)』(2018年4月20日公開)と『ジュラシックワールド 炎の王国(以下、炎の王国)』(2018年7月13日公開)の視聴回数比較です。
まずデータですが、今まで使ってきたデータを捨てて、再作成しています。
過去のブログのデータと一致しない個所があるかもしれませんが、ご了承ください。

 

データは下記Youtubeチャンネルのものです。
レディ・プレイヤー1 : ワーナー ブラザース/シネマツゥデイ/映画ナビ
ジュラシックワールド 炎の王国 : 東宝東和/シネマツゥデイ/映画ナビ

いくつかのパターンでグラフ化していきます。

視聴回数時系列分析

最初のパターンは、日付時系列での視聴回数比較です。

Chart by Visualizer
炎の王国は、レディプレよりも3ヵ月近く公開日が遅いのですが、Youtube上でのPR活動はほぼ同時期(2018年12月)に始まったことがグラフからわかります。
また、他のブログ記事でも言及してきましたが6月11日は、25周年キャンペーンで動画視聴回数が100万回を超えています。
そういえば、レディプレの公開日にも100万回視聴されておりますが、広告契約の単位に100万回視聴というものがあるのでしょうか。
この時系列視聴回数グラフから読み取れること(特徴的なこと)はこのくらいでしょうか?
「ゴールデンウィークには大きなイベントを実施した」などあれば、このパターンのグラフからもっと情報を得ることもできそうですが、今回はあまり面白い考察はできそうもありませんでした。

視聴回数 公開日分析

そこで次は、公開日を基準として視聴回数をグラフ化してみます。

Chart by Visualizer
公開日を「0日」として、それより前の日をマイナスカウント、あとの日をプラスカウントしています。
(公開10日前は、「-10日」です)
公開日近くで大きく視聴回数を増やしていることがわかりますが、炎の王国は公開日0日、レディプレは-8日に露出したことがわかります。
これ、映画のプロモーションではどちらが有効なんでしょうかね?
リサーチデータとぶつければ面白い考察もできそうですが、そのデータがありません。。。

グラフにいくつか特徴的な差異があるので見ていきましょう。

PR活動開始時期での差異。

炎の王国は-213日から動画配信されており、20万回(-150日前後)~30万回(-210日前後)視聴される日もありました。
一方、レディプレは-130日から動画配信され6.6万回と視聴回数は炎の王国と比較し、大きく出遅れています。

-80日から-60日ごろの山

山の大きさが異なりますが、レディプレ、炎の王国ともにこの時期に継続的な山(台地)が見られます。
この時期、何かイベントを行う商慣習(この頃に正式な公開日が決まるとか、アメリカでの公開日がこのあたりになるとかなど)があるのかどうか、今後の他の映画のデータ解析で確認していきます。

公開日前後の山

炎の王国の-32日の山は既に説明した25周年の日のものです。
それ以外の部分を見ると・・・
レディプレは、公開のほぼ一ヵ月前から視聴回数が増え始め、小さいですが3万回~5万回の台形を描きながら一定の視聴回数を稼いでいることがわかります。
-8日で100万回視聴され、ここで多額の広告費が投入されたことが読み取れます。
その後、30日あたりまで一日10万回程度視聴され続けます。

一方、炎の王国-20日から右肩上がりに視聴回数を増やし、-7日の8.4万回に向かい一気に山を描きます。
そして、最も高い山を描く0日(公開日)には156万回の視聴回数となっています。
公開後は、概ね30日程度まで山が継続しているようですが、炎の王国のデータは昨日取得したデータのため、グラフはここで終了します。

この時期の二つのデータを比較すると、炎の王国は1日という短い期間で瞬発的に視聴回数を増やし、一方のレディプレは継続的に視聴回数を増やしていることがわかります。

このように公開日カウントを基準に視聴回数を見ると、瞬間的に広告費を投下した日や継続的な広告費投下をグラフから読み取ることができますね。
しかし、グラフが重なりすぎて、見づらいというデメリットもあります。

日別累積視聴回数

そこで次は、日別で累積視聴回数をグラフ化して、視聴回数の推移を見てみましょう。

Chart by Visualizer
この二つの映画ですがたまたま(もしくは戦略的に)動画公開開始時期が同じであったため、PR活動開始後、どのように広告費投下しているかを見ることができました。
炎の王国は開始早々に視聴回数を増やす戦略をとっていたことがよくわかります。
ただ、その他の傾向はあまり意味があるものとは思えませんでした。

日別累積視聴回数 公開日基準

次の、公開日カウントを基準に累積視聴回数を見てみましょう。

Chart by Visualizer
波形に、類似部分と差異がある部分があるようです。この部分は後ほど数字を加工し直して可視化し、考察してみましょう。

炎の王国の最新データが確認できる43日の部分でデータを比較してみましょう。
炎の王国は1,026.8万回、レディプレ664.5万回。炎の王国の方が1.55倍視聴されていることがわかります。
この差がそのまま興行収入の差になっていくのでしょうか?
まだ、炎の王国が上映中ですので、それが終わったら比較してみたいと思います。
グラフの波形を見ると、この1.55倍の差異は先行して行われた活動期間、-213日から-130日の期間で開いた差が大きく影響しているようにも見えます。
そこでこの差を修正したグラフを用意してみます。

炎の王国の-131日の累積視聴回数を0として、改めてグラフ化します。

Chart by Visualizer
こうすると視聴回数が開いた時期を把握する事ができますね。
まず忘れてはいけない時期、調整のため除外した-131日以前の期間。312.9万回の視聴
続いて、-80日から-61日。この期間はゴールデンウィークです。このタイミングでYoutube上で広告出稿していたんですね。
そして、-32日の25周年記念日。
公開日前後の波形は、「継続的に視聴回数を増やしたレディプレ」と「爆発的(1日)に視聴回数を増やした炎の王国」の差ですね。これは日にちの時系列グラフを合わせて読み解くとより理解しやすいかと思います。


まとめ

ここまでいくつかのパターンでグラフを作成し、動画視聴回数を分析してきました。

分かったこととしては

  • 映画PRの動画素材の視聴回数の競合比較分析をするときは公開日を基準としてグラフを並べると、差異/傾向をよく理解できる。
  • 累積視聴回数の競合比較では、どの時期に多く視聴されたかを把握するのに非常に便利である。ただし、波形が大きく開いた場合比較しづらいグラフとなってしまうため、特定の期間を切り捨てるなどの調整をしたほうが良さそう。
  • 累積視聴回数競合比較は、競合間の差分をグラフ化すると、全体的な戦略を読み解くことができるかもしれない。
  • 日付時系列、公開日カウントの双方から情報を読み取れば、より一層深い考察が可能

二つのデータを比較することで、競合との差異を読み解くことができ、戦略の違いを考察することができる。もっといろいろな映画のデータを比較することで、「業界共通の基本的な戦略」と「その映画特別の戦略」を把握することができるかもしれません。
この部分は今後の課題、テーマとしたいと思います。


最後に

というわけで本日はこれにて終了とさせていただきます。
いくつか映画のYoutube視聴回数を可視化してきましたので、なんとなく使えそうなグラフのパターンがわかってきました。

これからはもう少し効率的に、ストーリー立ててデータを読み解くことができれば良いと思っています。
まあ、それはこれからの話。。。

本日は、これにておしまい。
お付き合いいただき、ありがとうごうざいました。

それではまた。  ノシ~~~

 

 

 

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